本研究会の創作教材教具をご紹介します。

これらは、主として、言語によるコミュニケーションに困難のある(ピアジェの感覚運動期や前概念的思考期にいる)人々に対して提供されます。これらの人々の認知発達に合った工夫がなされ、特に、触覚が重視されます。私たちは、これらの創作教材を、対象者のスキルアップのためというよりも、コミュニケーションのための道具、言葉の代わりと考えています。これが本研究会の大きな特徴です。

English version

本研究会では、発達の早期にいる上記の対象者とコミュニケーションするためには、特に触覚受容(触り心地)が大切と考えています。なぜなら、彼らは感覚運動(動き)を通して学習するからです。本研究会における教材教具の開発と工夫は、「手を出したくなる」「操作したくなる」要素に着目して行われます。教材教具からの反応も重要です。これらの教材教具は、良い音、滑らかな触り心地、「ぴったりはまる」感覚を操作する人々に返します。

言語的な教示はほとんど必要ありません。もし、彼/彼女がある教材(で学習すること)に興味をもったら、彼/彼女は手を出して触るでしょう。私たちは、心地よいコミュニケーションのために、そのような教材を選びます。

心地よいコミュニケーションのために

心地よいコミュニケーションのためには、いくつかのルールがあります。

1.学習者ができる課題から始めましょう。学習を強要しないようにしましょう。

2.彼/彼女がチラリと見たもの、触れたものを選びましょう。もし拒否したら、即座に課題(教材)を変えましょう。

3.言葉による教示や、手をとって手伝うことは最低限にして、慎重に観察し、彼/彼女のやり方を尊重しましょう。

4.支援者が「できた!」と思った瞬間ではなく、彼/彼女が「できた!」という表情で支援者の方を見たときに、その瞬間を捉えてそっと褒めましょう。

これらは、学習に困難のある人に共感し、学ぶ喜びを共にするための、ちょっとしたコツといえるかもしれません。